地上に住むことが出来なくなった人類が、「海」を第二の住処にするようになって幾年月……。そこで生きる人々は、皆、「人魚」と呼ばれていた。そうした新人類が再び地上に戻り、細々と暮らし始めた時を代から、この物語は始まる。そして、主人公は、人類最後の生き残りである“エイジ”という、のどかな島に暮らす青年。そんなエイジが、育ての親である村長から二週間後に迫った彼の誕生日までに、結婚するよう命じられていた。一応、男勝りの“仁科九月”、毒舌家の金持ち“神楽坂小鮎”のふたり花嫁候補として挙がっていたが、突然のことに戸惑うばかり。さらに、時を同じくして、砂浜に“雪花”という名の少女が島に漂着し、エイジは一目惚れをしてしまう始末……。はたして、エイジは誰を花嫁に選ぶのだろうか……!?