 キャラクター |
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館の女中
年齢不詳、出自不明 「あなた」が目を覚ました時、長い黒髪の女中が傍らにいた
彼女は「あなた」を屋敷の主だと言う その彼女の言葉に従って、「あなた」は様々な時代で起きた事件を目撃していく
しかし、どの時代でも彼女の影はちらついている 彼女はいつでも存在し、そして姿を消す 彼女は「あなた」に対して優しく接してくれるが、 その手は冷たく、何処となく生気もない
なぜ彼女は今もこうして「あなた」の傍で笑っているのか――
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ミシェル
ボランジェ家末子、二十七歳 いわくつきの館に住み続ける男
外界と接することを嫌っているのか、 全ての窓は鎧戸か木板で閉ざされている
感情表現に乏しく、滅多に笑わない しかしたった一人で時を過ごしてきた彼にとって、 それは普通のことなのだろう
ある人物と接することで、彼は人間らしさを取り戻していくのだが……
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白い髪の娘
純白の髪をしており、全体的に色素が薄い 美しい外見をしているが、 その特異な髪や肌の色によって避けられてきた経緯がある また、太陽の光が苦手で、そんな自分を厭んでいる
内向的で消極的だが、その分女性らしさも兼ね備えている
すべての時代、すべての悲劇に彼女らしき人物が現れる 館の呪いに、どのように関わっているのだろうか
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メル
ローズ家長男、十七歳 亜麻色の髪をした物腰の柔らかい青年 ネリーの兄であり、彼女に振り回されながらも良く面倒を見ている
頭は良いが野心はない 神父からも神学の道を勧められているが、決めかねている 将来を決めなければいけない時期はとうに迫っているのだが、 本人にあまり危機感はない
絵画を見ても感想は「へえ〜」 演劇を見たらつい寝てしまう
充足した日々を送っているわけではないが、不満もない そう徒然と生きる中で、一人の娘との出会いが彼の人生を大きく変える
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ネリー
ローズ家の長女、十四歳 亜麻色の髪をした快活な少女 気が**くわがままだが、愛嬌があるため憎めない 好きなものがたくさんある カードゲームに輸入菓子、勿論お洒落に、演劇、おしゃべり 感受性に富んでいる
兄のメルに懐いており、幼少の頃に行ったごっこ遊びから メルのことを王子扱いしている
だが、年頃もあり、結婚の話題が出ているそれに少し憂鬱気味 あるきっかけにより、彼女の明るさは形を変えていく
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ポーリーン
貿易商の父を持つ女性、二十二歳 やはり貿易を営む他国の男と恋に落ち 海をまたぐ遠距離恋愛を続けていた
例え二人の逢瀬が年単位に一度であっても ポーリーンと恋人の絆は断たれる事が無かった
しかしある日、悲報が届く それは恋人が海上事故に遭い、死亡したというものだった ポーリーンだけは恋人の生存を信じ、彼の行方を辿る……
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貿易商の男
故人、享年二十五歳 貿易に携わる仕事をしていた
真面目で、とっつきにくい雰囲気を持つが、 一途にポーリーンを愛している 例え距離が二人を別つとも、彼の誠実さは変わらなかった
「死」という絶対的な別れを前にした時 その絆はどう変化していくのだろうか
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マリーア
お屋敷に務めるメイドの一人、二十四歳 社交的で、あけすけな明るさがある 性格はおおざっぱだが、メイドの仕事はきっちりこなす
ヤコポにないがしろにされる妻は、屋敷の中で味方がいない 誰も妻に関わろうとしないのだ しかしその中で、マリーアだけは彼女の味方となり 次第に友人のような関係となっていく
また、彼女だけは周囲と違い、ヤコポを恐れない それには理由があるようだが――
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ヤコポ
鉄道事業に身を乗り出す投資家、二十六歳 自らの野心を遂げるため、あらゆるものを切り捨てる冷酷さと 他人の感情を踏みにじる傲慢さを持ち合わせる
利用するか、利用されるかしかない交流関係の中で のしあがり続けた結果、自分の妻すらも信用しなくなった ヤコポがこの世で唯一信用できるもの―― それは権力と、金だ
彼が人生を賭けた鉄道事業は、果たしてどのような結末を見せるのだろうか
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